自己紹介

アリマカナコ
作家兼自身のパトロン(会社員)。文章・フィクション・ノンフィクション を書きます。
1991年生まれ。東京都在住。熊本県熊本市出身。
大学時代は、戯曲を主に執筆。
現在は戯曲の他、小説、エッセイ、ブログを執筆し、ネット上での発表やイベントでの出展等で勢力的に活動。
自身のコンセプトカフェ訪問での出来事や心情をまとめた「メイドカフェご帰宅日記」(2015年)が100部を完売。他著書多数。
趣味は、一度も行ったことのない場所へ行くこと。飲食店で頼んだことのないメニューをオーダーすること。


連絡先
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配信内容はその時々によりけりですが、ゆるーく雑談、たまに各種更新通知&イベント出展紹介等々。

寝室

寝室はあまりにも清潔すぎる場所なので

外でまとわりつく汚れが際立ち過ぎて辛い

目を閉じるとじわじわと視界に浮かぶ

醤油の染みみたいに

何もかも漂白されるのは眠っている間だけ

 

寄り道

いつも朝しか歩かない道のりを夜に逆走する

それだけで非日常へ紛れ込む

毎日同じ場所に通い続ける中高生や会社員にとっては寄り道は非日常

愛を言い訳に使うようになったのはいつから

愛が平坦な現実に自分を繋いでしまう鎖になる時

血が滲む

寄り道はたぶん、愛ではない

 

 

Stay Gold

駅ですれ違いさまに舌打ちした知らない女の頬を拳で殴る想像をした

温かい頬に拳がめりこむ感触を確かに感じるのに

誰も傷ついていない

見知らぬ悪意で傷をつけたくない

嘲笑されたら 無視されたら

殺されてしまうぐらいなら鮮明に何度でも

 

有閑マダムと仕事帰りのOLにまぎれてひっそりと伊勢丹であんみつをつつく

しあわせなまるの中で

想像の世界の殺戮は無に帰り、世界は平穏で満たされる

女子高生たちが吐き出す本音は有機物の臭いがする

朝の満員電車、毒づき続ける女子高生達

先生へ、同級生へ、名前も知らないおばさんへ、

垢ぬけない顔で、ブスのくせに、と言う

他人に致命傷を与える武器だと信じている言葉は、自分に致命傷を与える言葉の裏返し

嫌悪と憎悪、そしてそれを発露し続けなければ自分がその対象にされてしまう、少しの畏怖が見える

地獄を口にし続けるひとは必ずその地獄が絶えず彼女を見つめているということだから

 

すみません

と口にした瞬間に芽生える

私は絶対悪くない

の気持ち

また人を嫌いになる

 

女子高生たちが吐き出す本音は有機物の臭いがする

新しい朝に撒き散らされた憎悪は

ワイン染みみたいな色で、見知らぬひとたちに染み込んで行く

コンカフェやアイドル現場は、人間関係偏差値28のひとを偏差値48ぐらいにしてくれ得る補習塾のような場…かもしれない

コンカフェやアイドル現場は、人間関係偏差値60のひとを70にしてくれるような場ではないかもしれないけど、偏差値28のひとを偏差値48ぐらいにしてくれ得る補習塾のような場ではないのかと思っていて…、まあ私のことだけど。

そしてそれより何より、「この関係性においての『適切な愛』とは何なのか」ということをあんなにも真剣に考えること、なかった。

それまで私は漠然と、特に恋とはいかに自分の欲望を実現させるかがテーマなんだろうなあと思っていたし、それ以外の人間関係についてはあまりにも何もかも無自覚だったので、

「この関係性においての『適切な愛』とは何なのか」

を真剣に考えるって、なんだかとても大切なことだったようにおもう。

そんな考え方では、一生他のおたくを出し抜くようなことにはならないし、おたくとしておいしくなれることはないし、別に、誰かにとっては至極無意味でくだらないことかもしれないけど。

でも何かを奪うことも、奪われることもなく、世界から隠れてひっそりと楽しく与え合え続けるということ、そんな場がただただ美しく、尊かった。

都会の大きな陸橋

いつも、陸橋を下から見上げていた

都会の大きな大きな陸橋は

下にいるとそれが陸橋だってことを認識できないぐらい、大きすぎる

陸橋の上に何があるのか全然知らない、下からは何も見えない

変なところに階段がある理由

 

日が暮れたあと

歩道橋を過ぎて広い歩道の上を歩くと、

私は気付かぬ間に陸橋の上にいた

遠くで大きなビルがきらきら

東京の哀愁は東京にしかないもの

 

見下ろすといつも歩いている商店街が見えた

俗っぽさしか感じ取れなかったあの道も

少し離れただけでなんだか手が届かない綺麗なものに感じてしまうから

人間の視覚も感覚もいい加減だね

 

陸橋の下は、嫌になるほど全部現実なのに

陸橋の上は、全部嘘みたい