フィクション

真っ白な四角い部屋ではたらく人

他の人達がやったことを報告する報告書をつくる仕事 電話越しの声 書類についた土、手書きの文字 データ 写真 見たことはないけれど、作業は昨日もおとといもやっていたし、今日も明日も明後日もやっている ここに雨が降ると、向こうにも雨が降るらしい これ…

ゾーニング。ディズニーランドとサイゼリヤ

二日酔いのせいにしてお布団から出ない一日。 夕方、お腹が空きすぎて重たい頭と身体を引きずってサイゼリヤへ。 ミネストローネはトマト感が薄い、さっぱりしすぎててガーリックトーストとは合うようで合わない。パルマスパゲッティおいしい。 「1000円以内…

豪雨の中、時が止まって、非日常。

ついでに と思って駅構内の薬局でトイレットペーパーを買って さて戻ろう と思った時 けたたましい雑音がくぐもって聞こえる。周囲には外に出てくるのをためらっている人々。 まさか… と思いつつ外をみると、今年一番の豪雨だった。傘を持っていたけれど、傘…

沼へようこそ

10年ぐらい時間が巻き戻ったような、レトロな店内。 に似つかわしくなく、声を張ってアイドルの話をしている男女。 まるで 自分はここにいるよ と、主張しなければ、世界の誰をも自分がここにいることを忘れてしまうだろうから そんな焦燥感や怯えを明るく振…

人形たちの時間

いつの世も、主人公の条件は「無自覚」だった。 完璧を夢見た時点で夢見た完璧にはなれない。完璧の条件は「無自覚」だから。 だから、なれない人間にできるのはつくることだけ 大正浪漫 百合の花 薔薇 クラシカル ロココ調 嘘を否定するのか、矛盾を無視し…

知ってるけど、知らない人。ほんとの名前も知らないぐらいに

お店での彼女は、多忙さや新人にいつもどこか少しイライラしている印象で、彼女の感情や本質は、この場所から少し離れたところにあるんだろうな とおもっているうちにお店を離れることになった。 可愛くて、笑顔が穏やかで、好きなことの話になると止まらな…

6%DOKIDOKIからはじまる物語

黒いスーツに白いワイシャツ、黒い鞄。 仕事帰りに色に溢れた街に降り立った。原宿。身体は疲労に満ちている。 ダイソーで、自宅のタンスから溢れかえった服を収納する箱を買いたかった。買い物を終えて、私は駅には引き返さず、反対方向を歩いた。昨日NHKで…

ある完璧な女の子について

完璧な女の子の概念。完璧な美しさ、完璧な存在。 ただ彼女にとっては完璧なんか退屈なんだという。美しいと言われることも、可愛いと言われることも飽き飽きしていると。生まれた瞬間から全てに飽きていたと。 だから戯れにSNSをやったり読者モデルをするん…

東武ホープセンターで買った靴からはじまる物語

やなことあった日いやな自分を脱ぎ捨てるためには、気に入らない靴、服、全部捨てよう。原宿竹下通り大中で買った1000円で買ったスリッポン、どうして買ったのか思い出せない。グレーが薄汚れて野暮ったくてこの靴履いてる自分を愛せそうにない。東武ホープ…

APOLIAからはじまるおっさんの物語

ビビッドな色とりどりのアクセサリー。女の子はいいな。これまで生きてきて何度も心をよぎった言葉。なんだか捨てきれない何かを感じつつ、それでも私は男でおっさんだからの呪いの言葉を思い出した。世界が灰色に戻った。焦がれてしまうのが悲しくて、あん…