「植物図鑑」有川浩(※ネタバレ有り)

小説です。高校時代に買って読んだのをもう一回読みなおしてみた。少女漫画を上手く文学に昇華させた人だなあという印象。
あと、設定やキャラクターが面白くてはっきりしてるから映像化、アニメ化、舞台化にとても向いてると思う。
フリーター、家を買う。なんかもよかったらしいもんね。

内容は、OL女性が道端で行き倒れの良い男を拾う、というもの。
逆はよくあるけど、女性が男性を拾うっていうのはちょっと新しいなーと思った。
月9っぽいイメージの小説。てかもういっそ月9にしていいと思う。

話の流れ的には1出会う→2同居→3付き合い始める→4男(イツキ)失踪→5再会


なんだけど、この「3付き合い始める」の状態に全く萌えられない、何の感情も刺激されない自分に愕然とした…。
高校生の頃にはあんなにきゅんきゅんしたのになー…。
昔読んだ本を読むと、自分の変化が如実にわかるね。
でも初読からせいぜい3〜4年しか経ってないのに…。


朝の日が差した時、っていう雰囲気。春の7時〜10時って感じの作品。私的に。
あとこの本読むと自炊を頑張りたくなります。
野草を主人公とイツキがお散歩に行って採ってきて、それを帰ってきてから調理するっていう描写が繰り返しあるのだけれど、それを見て、小さい頃を思い出しました。私も母と散歩ついでに野草を取ってたりとかしてたので。
ノビルを酢味噌でいただいたり、つくしも食べたし、ヨモギ団子も食べた。

熊本城の近くには、二の丸公園、という観光客にもよく知られた公園があるのですが、現地民しかあまり知られていない、三の丸公園という、手入れの丁寧な二の丸公園と比べて割と野放しで緑の生い茂った公園がそのすぐ近くにあったのです。今はどうなってんのかなーあの公園。
春はノビルを取って、タンポポが山ほど咲いてるので、綿毛を吹きたいだけ吹きまくって、夏は木陰が涼しくてつんざくような蝉の声に耳を塞ぎたいくらいで、秋は積もった落ち葉を踏む音が好きで、冬は霜柱を拾って手に取ったり。
幼稚園に通っていた頃、母と毎日そこを通って歩いていました。
今思えばそれは本当に素敵な瞬間でした。


読んでるとその頃を思い出して懐かしくなりました。

植物図鑑

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