11/25 ニッポン・ウォーズ@日芸江古田校舎中ホール

日本大学芸術学部演劇学科平成23年度3年生舞台総合実習?A
ニッポン・ウォーズ
作・演出 川村毅


うーん。すごかった、面白かったです。
無料でこれやっちゃうのかー…って感じ。
内容的にも、これを大学の授業の公演でやるのはすごいことだなあとおもった。
しょっぱなから自慰用具が出てくる芝居って…(もちろん内容的なとこも含めてだけど。)
びっくりした…。


私は、90〜00年代の暗さを知っているけれど、それ以前のことは生まれていないから全くわからない。
だから、80年代といえば私のイメージで言えば「バブル経済どんちゃん騒ぎ。明るい。楽しい。」ぐらいのイメージしかなかったんだけど、その90年代、00年代とはまた違う、80年代の暗さの深淵さ、みたいなものを感じた気がした。


みんなの正体がわかる終盤までは、結構訳がわからなくて、
「なんなんだろう、これは…」
と思いつつ、でも舞台の世界の中に圧倒的に引き込まれた。もうそれは本当に圧倒的だった。


何故、何を持ってあんなにも世界に引き込むことができるのかさっぱりわからなかった。
台詞?スタッフワーク?照明?音響?役者の演技?ストーリー?演出?
その全てが当てはまるような気もするし、どれも当てはまらない気もする。
演出の比重は重かったと思うけど、でも絶対それだけじゃない。
ただ、圧倒的な力強さがあった。


中盤までずっと難しいんだけど、でも見てて飽きない。
本も素晴らしいけど、演出も素晴らしいと思った。
去年劇作実習で川村先生の授業を受けてても先生の感性の若さはどことなく感じていたけど、でも作品を見るとほんとに深くそのことを感じました。

20代が共感できる感性と、年齢を重ねたことによる深淵さを兼ね揃えてるっていうのはほんとチートだよな。ほんとずるいと思う。

どうやったらその「若い感性」っていうものは維持することができるんだろうか…。
最近若い人から歳が上の人の作品まで見ることがあったけど、ほんとにそのことを思う。


やっぱその作品が良い作品になるかっていうのはほんと戯曲と演出に掛かってるんだなーっていうことを改めて思いました。
あとはスタッフとキャストがいかに自分の仕事を全うできるか。


キャストに男性がひとりだけっていうのは、ある瞬間においてはとても意味があることのような気がしたけど、でもそれって結局ミスリードだったんかなー。


レフト役の三田悠希さんが可愛すぎて死ぬかと思った…。
推す用意はいつでもできてます先輩…。


あとR役の大久保直子さんの演技がとても好きだった。少年っぽい演技と声がすごく魅力的。
どっかの舞台で彼女を拝見したような気がするけど覚え違い?デジャブかしら。


あと舞台装置がはんっぱなかった。ほんと半端なかった。
何にでもなれちゃう舞台装置。って感じ。
「あっそれそこそういう使い方するの!?」
って、照明との合わせ技でぱっと見ただけじゃ全く見抜けない使い方してた。
総実でそんなことやっちゃう、ていうかできちゃうんだ…みたいな。いいよね。すごいよなあ。
あの舞台装置のアイディアってどなたが出したんだろうか…。
裏のスタッフワークも結構大変なんだろうなーあれ…。


舞台装置であんなにわくわくさせられるっていうのはやっぱ良いよねえ。
生で見るのならではだわ。

役者、音響、装置、照明、どれも素晴らしかったです。

この舞台を見てまたひとつ演劇が好きになりました。
時々演劇はオワコンなんじゃないかと思う時もありましたが、映像技術も、通信技術もこれだけ発達したこの現代社会でそれでもなお演劇が廃れないのはやっぱり理由がある。他の媒体にはない、演劇しかない魅力がやっぱりあるなと、再認識した夜でした。