蜷川実花・蜷川宏子 二人展

写真家の実花さんと、キルト作家の宏子さんの親子コラボ。

稽古のお休みの日、起きたら、実花さんのブログで告知してあったので行って来ました。
場所はラフォーレ原宿の一番上の階のスペース、「ラフォーレミュージアム原宿」
入場券を購入して入ると、関係各所色んなとこから来ているお花が並べて置いてあり、その奥が二人展入口。

すごいね。やっぱ実花さんの写真は一目で美花さんってわかる。
対象物の花は、決して実花さんのために造られた花ではないのに、写真を見るだけで、「ああ、これは蜷川実花さんの写真なんだろうなあ」ってわかるのはすごいですね。
写真ってそんなに個性の出せるものなのだなあと思いました。

花をものすごく近距離で撮っているものが多かった。少し離れて撮る花は、敢えて下から撮って青空と一緒に写したり。あとは金魚。
撮る写真で、花への異常なまでの偏愛を感じます。
花がとても妖艶に見える。花の色気を引き出している。

前実花さんのブログに載っていた
http://ameblo.jp/ninamika/entry-11147491596.html#main
モデルの希子さんを撮った写真を思い出して、女性のことも一つの花を撮るような気持ちで撮ってるのかなという気がしました。

あと私はこの方の撮る赤が好きです。私は元々赤が大好きなんですけど、この方の出す赤は本当理想的な赤です。

実花さんの写真を見ると、極彩色という言葉をいつも連想する。


極彩色という言葉が似合うのは実花さんだけではなく、宏子さんのパッチワークキルトもでした。
私は今日これを見て、なんかパッチワークキルトのイメージを根底から覆されました。
今までは、おばあちゃんたちの趣味。ださい。みたいなイメージがあったんですけど、すごく鮮やか。お洒落。そして色遣いのセンスが実花さんと通じるものがあります。
なんか曼荼羅を連想しました。もはや一つの宇宙。


特に金魚柄の部分がすごく綺麗で印象に残っています。
親子揃って表現方法は違えど金魚を描くのが得意なのですね。


展示の最後の方にテーブルが置いてあって、その上に布製のケーキ、ティーカップ、ポットが置いてあって、それがすごく女の子心をくすぐるものでした。

あと、女の子の部屋みたいな展示もあって、そこに宏子さんのキルティング作品が随所にちりばめられていました。特に、実花さんの撮ったものと思しき写真を布にプリントアウトして、それをキルティングして造ってあるテディベアが印象的でした。

それから、まるで花みたいな、小さなシュシュみたいにした布を一杯繋げて造ってあるキルトが一番好きだったな。
それを花に見立てて撮っている実花さんの写真も良かったです。

あと実花さんは生花だけじゃなく、造花も写真に収めていて、造花には造花の美しさがあるのだよなあと思いました。

あとは、宏子さんのパッチワークキルトを、実花さんが写真に収めたものが何点か。


客層は、やっぱラフォーレ原宿内という場所柄もあるのか、女性率高め。ほぼ女性か、あとはカップルか。
蜷川さんたちの作品はなんか女の子心というか女性の琴線に触れる!

女性2人連れのお客さんが一枚の写真を指差して「可愛い…」と感嘆していたので、なるほど。こういう感覚を可愛いと呼ぶのか。と思った。

なんかほんと良い表情で作品見てるお客さんが居るんですよね。もうなんか女の子全開!って感じでそのさまがすごく可愛い。好きなお洋服を眺めているような、小さい女の子がきらきら光りものを見つめているような、そういう表情。

出てから再び、関係各所から届いたお花のコーナーを抜けてから出入口に戻るんですが、写真や布の花を見た後なだけに、しみじみとその花たちを見つめました。
でも、私の網膜に映る花と、実花さんの撮る花は全然違う。
生身の花はなんだかもっと清純。でも実花さんの撮る花は妖艶。


写真は、撮る人の視線や、「どう見えているか」を自分も見ることができるから面白い。
ううん、でも全ての表現手段がそう。音楽も、絵も、写真も、文章も、映像も全て「その人に世界はどう見えているか」を伝える手段。


物販では、ポストカードや、実花さんの写真集、宏子さんのパッチワークキルトが並べられていました。
実花さんの写真集を見てみたところ、こんなようなことが書かれていました。
「撮ってるうちに花が花でなくなるような瞬間がある。そういう瞬間にシャッターを切ると良い写真が撮れる」
と。この展示を見た後ならその言わんとするところが理解できる気がしました。

桜を撮ったポストカードを一枚買って帰りました。


二人とも、自分が女性であるという特性を最大限に生かしているように感じました。
なんとなく私は表現者が女性であるということは足枷のように思っているふしがありましたが、でもこの展示を見て、女性であるということは特性に昇華させられる可能性もあるのだなと思いました。