今日の女の子Z♯2 浜崎あゆみ

小学3年生ぐらいの頃、お母さんがある日突然買ってきたDVDがayumi hamasaki ARENA TOUR 2002 Aという、浜崎さんのライブDVDだった。
そこから繰り返しそのDVDを見るようになり、またある時お母さんが買ってきたPV集(COMPLETE CLIP BOX)もむさぼるように見ていた。それから、自分のおこづかいを使って少しずつ少しずつ旧作や新作のDVDやCDを集め続け、ようやく念願かなって福岡の公演を見に行くことができたのは、中三に上がるタイミングの春休みのことだった。小さいポータブルプレイヤーの画面越しに食い入るように6年見続けていた彼女が、例え豆粒のようでも肉眼で見える距離にいるということに始終全く現実感がなかった。
一曲目のBorn To BE...の歌いだしで彼女が登場した瞬間は今でも鮮やかだ。


仕事で親が留守がちな家庭で友達と外でよく遊ぶタイプでもなかった私にとって、彼女の音楽やビジュアルや言葉に触れている時間というのは、親や友達と話す時間よりもずっと長かった。
家と学校と塾にしか世界がなく平面的な地方都市に住んでいた私にとって、彼女が提供するものというのは唯一触れることの出来るリアルタイムな文化のかけらだった。

多くの苦しみをはらむ10代、きっと誰もが10代を乗り越えるためのヒーローやヒロインを必要とする。幼稚園の頃はそれがセーラームーンキューティハニーだった。そして10代、私にとってはそれが浜崎あゆみだった。
彼女の歌声や歌う姿そのひとつひとつが私の希望や勇気だった。


好きなアーティストやアイドルが増え、彼女の音楽や映像だけをひたすら見る、ということはなくなったけれど、中2以来毎年必ずアリーナツアーには行き続けている。
歌う彼女を客席から見つめる時、輝く彼女の姿は確かに私の人生をも光らせている。