今日の女の子Z#4 道重さゆみ

今やその素晴らしさ美しさ、私が語るまでもなく広く知られる彼女に私が出会ったのは、6年前の高校生の頃だった。
火曜日の夜、やりたいこともなく消去法でテレビを付けて、消去法でチャンネルを回して、ロンハーでリモコンを置いて、そのタイミングでやっていた格付けし合う女たちというコーナーに出演していたのがさゆだった。
私はその頃までずっと男性アイドルも女性アイドルも全然好きじゃなかった。バラエティや歌番組に出演している若く笑いの勉強も経験も積んでいない彼女達の言動は大抵つまらなく、つまらないのにテレビに出ている彼女たちを見て当時の私はちゃらんぽらんだという風に思い、時折歌番組での歌唱を見ては、この人達は自分をいかに良く見せるかにしか興味がない人達なんだろうと思っていた。
「アイドルが好きじゃなかった」は正しくない。嫌いだった。

でもその私の長い間培われて来た、強固だと思っていたその気持ちはその日たった一度さゆを見ただけで全部ひっくり返された。
「自分カワイイナルシストキャラ」「毒舌」、そんな立ち振る舞い絶対必ず誰かに嫌われるに決まってるのに、っていうかバラエティでそんなヨゴレやんなくたってその抜群のルックスがあればどうにだって他の生き方出来るに決まってるのに、それでもそのキャラを突き通す彼女に、私はそれまで勝手に抱いていた私の嫌いだったはずのアイドル像が音を立てて崩れていくのを見た。
彼女が自身にそこまでさせる理由をその時の私には知るよしもなかったけれど、その圧倒的な覚悟、技術、方向性の正しさにとてつもなくしびれたのだった。
あとほんとに可愛い子が自分のこと可愛いって言ってんのがすごく痛快だった。

翌日高校のクラスメイトが
道重さゆみ?ぶりっこだし自分のこと可愛いとか言っててまじ嫌い」
と言っているのを聞いて口では
「あ〜。私は好きだけどね〜。」
と言っていたけれど内心は
何も分かっていない馬鹿だなこいつは
と思っていた。

そこからは早かった。
「バラエティ番組ではこんなんな彼女は一体ライブではどんな振る舞いしてるんだろう。彼女のファンは彼女のことどう思ってるんだろう。」
というという疑問を動機にすぐさまTSUTAYAで買ったのが当時の最新DVD、
モーニング娘。コンサートツアー2008 秋 〜リゾナント LIVE 〜

モーニング娘。コンサートツアー2008 秋~リゾナントLIVE~ [DVD]

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そしてこのDVDを見終わる頃にはもう、私はすっかりモーニング娘。というアイドルのファンになっていた。
彼女達の歌い踊る姿を見て、あのさゆの圧倒的な覚悟の源もなんだか分かった気がしたのだ。
MCも見た。メンバーや自分のお客さんに囲まれてロンハーの時よりリラックスして、でも喋りのエッジは効いていて、ファンの人のことを大事にしてる感じも、彼女のヲタ達も彼女のことを大事に思ってるのも伝わって来て、私の疑問はここでするりとほどけたのだった。

その後色んなアイドルに目移りしつつも、やっぱりグループとしてはモーニング娘。が、アイドルとしては道重さゆみは別格だと思っていて、見届けたいものを見届けた後に戻ってくるのはハロプロだろう、とも思っていて、ハロプロや娘。は永遠だと信じるがゆえに安心して距離を置き気味になってしまったけれど、つんく氏のご病気の件もあり、さゆだっていつ卒業するかわからないし、全然永遠である根拠なんてないのは娘。やハロだって同じだなっていうとても当たり前のことに最近ようやく気付いたので、今年はちゃんとイベントとかライブとかどっかしら参加しようと思った。


アイドルの覚悟を初めて私に見せてくれたのがさゆでした。