絵や写真と限りなく誠実に向き合い咀嚼し飲み下す方法とは?

夏が終わることをあんなにも惜しみまくっていたのに、全てが薄く秋に染まってしまえばそんなことさえ忘れてしまいそうだ。
秋はどうにもこうにもそれだけで気が滅入る。別に秋が嫌いな訳じゃないんだけどとにかく訳もないのに気が滅入る。
そのことを別にすごい気に病んでる訳でもないけど、秋だけ気が滅入るってなんかそういう症状あるんかな、冬季うつは聞くけど秋期うつってあるのか?とか思ってぐぐったけどなかった。


日曜日は絵の展示と写真の展示を見に行った。私にとって本や漫画や演劇や音楽は、その一つ一つの作品が観客からどう向き合われることを望んでいるのかを割と理解できている気がするから、ちゃんと自分なりに向き合い咀嚼して飲みこむことができるけど、絵と写真はそれがとても難しい、と思いながらいつも眺めている。
1回行って、小さい展示なら長く居て30分とか1時間とかじゃ、なんか何も向き合うことも咀嚼も飲みこむこともできていやしないじゃないか、という気がしてしまって、いつも消化不良を感じながら帰路につく。

絵や写真に対して一番誠実な態度ってなんだろう。一番は購入して自宅に飾り、毎日丹念に見つめることな気がする。
将来一山当てて、好きな作品買いまくって、私設美術館を作って、好きな作品を好きなタイミングでローテさせられたらサイコーだなって思う。
でも家にそんなにたくさんスペースはないしお金もない。今現在富豪じゃない小市民の私に出来る方法は?
思いつくのは、グッズを身につけること。スマホケースや缶バッジ、Tシャツ、スウェット、ニーソ。絵を描くひと写真を撮るひとは、そういうグッズを作って販売していることや、またそれをネットで通販していることも多いから手に入れることも容易。いい時代だ。
私もそういうグッズを買って使ったりすることがよくあるけど、これはすごく良い。何が良いかって、たとえばTシャツやスウェットなら当然着られることを望んでいるし、ニーソなら履かれること、スマホケースや缶バッジなら着けられることを望んでいると分かる。「その作品が、人からどう向き合われることを望んでいるかを理解して、それを実行する」がしやすいからだ。
具体的な商品の例としては、クリエイターとコラボしてニーソを作って販売しているうしじまいい肉さんのブランド
Predator Rat http://predatorrat.com/maincont/
スピンズやヴィレバンでも販売されている愛☆まどんなさんのグッズ
http://ai-madonna.jp/
等々。


他に思いつくのは、会期中可能な限り何度も足を運んでみること。私はいつも一つの展示を一回しか見に行かないから、もっと通って何度も見てみれば、より向き合えたという感覚が得られる?と思うので常々それをやろうと思いつつ、なかなか実行出来ていない。


もうひとつ思いつくのは、模写。でも私はどうしてもそんなに絵を描くのを楽しみにできないから、それ以外の方法で考えて編み出したのが、その作品から得られるイメージを言葉にして並べること
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=3181463
これは割と、ちゃんとその対象の作品を飲み下すことができている感覚が得られてよかった。
でも、「どう考えてもこの作品は、『その作品からイメージを得て言葉を並べられること。』を望んでないな。」という作品もたくさんあるから、そういう作品に対してはどうしたらいいかわからないのが欠点。あと、展示とかだと人の眼を気にしてしまってなかなか出来ないから、この方法はそこも欠点だなあ。



そしてもう一つ気になるのは、「その作品がどう向き合われるか望んでいるのか?」を本当に知っているのは誰なのか。作者?ファン?一般人?批評家?
どの立場の人にも聞いてみたい。でもどの人も答えの欠片は持ってると思うけど、それはたぶんどれも100%の回答じゃない。
例えば作者はその作品に一番近しい所に居るようで、でも、「その作品を現実に存在させた方法を知っている」から、「その作品が現実でどう向き合われることを望んでいるかを知っている」になるとは限らないと思うからだ。


一番知りたいのは、絵を描いたり写真を撮ったりをライフワークにしているわけではないけどそれらを見るのが好きだという人が、作品を見る時に、その何を見ようとしているかというのが一番知りたい。
できれば、この作品の元ネタは…、とか、この作家は○○という作家の影響を受けていて…などの、本人以外の要素を抜きにして。


この間行った展示は二週間の期間でおよそ1000人を動員したらしいけれど、そこに行った私以外の999人が、あれらの作品群と誠実に向き合い飲み下すことができていたのなら、その方法を私にも教えて欲しい。