触れられただけで血だらけだった頃

先週友達と遊ぶために久しぶりに西武新宿駅近辺に行った。Motion、URGAに行くために来てたな、と懐かしい気持ちになった。懐かしい、と感じてしまったことが寂しかった。
インディーズバンドのライブハウスは圧倒的排他の空間で、コネもツテも友達もなく演者でもなく、今よりももっと知らない人と喋れなかった私が居ていい場所じゃなかった。演者や客がたむろしている入り口をすり抜けてフロアまでたどり着くまでにいつも心が血だらけになった。どう考えてもこの場所と私は相容れない。サブカル女に蔑むように一瞥される瞬間。(まあそれは今でもよくある話だ)
ライブハウスへ向かう電車の中、フロアまでたどり着くことを思うといつも憂鬱だった。もう今日は行かずに帰ろうかな、と毎回思った。後にだんだん、お目当てだけを見て即帰る、という技を身に付けた。

だからライブハウスでうみのてが鳴ってる瞬間だけが私の居場所だった。その時だけはそこにいる誰にとってよりも居場所だった。「お前らなんか不自由だ」と床に向かって何度叩き付けただろう。赤い色と青がいつも心に焼きついた。

 

今よりももっと不器用で吐き捨てることしかできなかった頃の話。

 

5月ぶりに私はうみのてと邂逅する。