好きだな君が

Suki da na Kimi ga 好きだな君が - YouTube

 

うみのてのライブ活動休止から10ヶ月、活動再開ライブが月曜日のロフトでの笹祭であった。

小雨の中。新宿の客引きに怯えて、ライブハウスへの憂鬱とライブへの高鳴りが入り混じった気持ちでうつむき足早に歩く感じが、とても久しぶりだった。

ロフトはいつぶりだっただろう。知らないうちに歌舞伎町にラスボスのようにTOHO シネマズとゴジラがそびえたっていた。

地下へ降りると、ニューオリンピックスがやっていた。10か月ぶりに見る笹口さんは笹口さんのまま。笹口さんの時は永遠に笹口さんの時のまま。世界の時の流れとは別のフィールドにいるから、現実で笹口さんの時は止まっている。というようなことを思った。

色んな形態でやってても当たり前にそこにいるのは全部笹口さんなんだけど、でも全部毛色が違う。発するオーラの色が違う。風貌もちがく見える。

主演俳優の風格がある。何色にでも染められること。バンドもお芝居の世界なんだな、ということがなんだかすっと飲みこめた。

 

ただソロでもうみのてでも太平洋でもない人達と笹口さんがやってるのは不思議な気持ちだった。

ニューオリンピックスが終わって、さわねちゃんを見に行こうとしたけれどバーステージは満杯で行ってみたもののあんまり快適に聞けなかったので、バーカンでジントニックを頼んだ。

飲み干すと、ライブハウスの暗い客席の照明もあって素直にちょっと酔った。

うみのての、いつものたかのさんセレクトのゲーム音楽のBGMが流れていて、ステージは青い光に染められる。なんだか夢の中にいるのか海の底にいるのか、みたいな気持ちになった。

いつもの場所を陣取って、メンバーがステージに上がってきても、全然それが現実だという感じがしなかった。

1音鳴ったらあとは自動操縦で身体が動く。

陣取った場所が場所だからかボーカルが小さくてギターの音ばっかり聴こえて笑った。

だけど5人の弾き姿の美しさも調和する音の心地よさも変わらなかった。どうして全ての瞬間を留めていられないんだろうと胸が一杯になる。

一方的に発されるのが心地いい。一方的に享受するから一方的にやっててくれって思う。

実感を掴み取れないまま演奏は終わった。だけど終わって息をつくと、徐々にじわじわと実感めいたものが心に滲んだ。

 

またもや満員でリタイアしたバーフロアから、笹口騒音オーケストラの音が薄く聴こえた。

ぼーっとしていたらたかのさんとシミズさんが気付いてくれた。久しぶりなのに覚えててくださってうれしかった。

ステージで準備してる時にお客さんに話しかけられた大内さんが笑顔で応対する様がとても優しくて心に残った。

 

それから、太平洋不知火楽団

初めて見たのは4年前の芸祭だった。バンアパ目当ての客の中でダンシングヘルが鳴り響いた瞬間、棒立ちだった私は柵の前まで引き寄せられた。今もまだ鮮やかに残ってる。

あの瞬間があったから太平洋を見るために初めてライブハウスへ行き、そこでBiSに出会い、笹口騒音ソロを見に行ったからたかのさんと鈴子さんと大森さんに出会い、うみのてのライブを見に行き、BiSを知ったからでんぱを知り、もがちゃんに出会い、ディアステまで辿りついた。

この全てに出会ってない私なんてもはや今の私と違う人だ。

私にとってダンシングヘルはいつもはじまりの狼煙。

笹口さんは太平洋の笹口さんが一番正統派に格好いい。ギターヒーロー

 

 

この一瞬がこの一瞬しかないってことに、胸が痛かった。


太平洋不知火楽団 - Island Feedback 2015.3.9 新宿LOFT - YouTube