豪雨の中、時が止まって、非日常。

ついでに

と思って駅構内の薬局でトイレットペーパーを買って

さて戻ろう

と思った時

 

けたたましい雑音がくぐもって聞こえる。周囲には外に出てくるのをためらっている人々。

まさか…

と思いつつ外をみると、今年一番の豪雨だった。傘を持っていたけれど、傘を持っていても外に出るのをためらう程度のどしゃぶり。

呆然と立ち尽くしてみるも、雨が弱まる気配もない。

あーあ。ついでになんて言わないでおとなしく用事を済ませてさっさと戻っていればこんなことにはならなかった。

みんな私のこと気にしてるのでは…。

 

雨宿りしながらちょっとずつ、進もう。

意を決して傘を差し、屋根の下から出る。

三秒で服の袖口も靴下も靴も浸水した。

郵便局の軒下へ、スーパーの軒下へ。雨の音に耳を澄ませて、ちょっとでも弱まったタイミングですかさず次の軒下へと進んでいく。

しかしそんな努力さえほとんど意味をなさず、どんどん体にまとう布地に雨が浸水していく。

戻ったら私服に着替えよう…。

薬局の軒下へ移った時、ストッキングを買って出た。

いつもは人通りの多い商店街も、ほとんど人がいない。雨に閉じ込められて時が止まったかのよう。

 

この滝壺みたいな雨の中を歩く。雨の水圧がすごすぎて傘をさしているのに、傘を透過してつむじにぽたぽたしずくが落ちてくる。

異常な光景にハイになり、事務所に戻って爆笑。

「スプラッシュマウンテンよりだいぶすごい!!」

笑いながら見たハングアウトには雨の中外出した私を心配してくれている同僚からのメッセージが残っていて、それを見てやっと日常への帰還を実感したのであった。

 

あんな豪雨が降っていたのなんか冗談だったかのように、数十分後空はしれっと晴れていた。